ここのところ、ご質問などいただく中で、気になっていたキーワードがあります。
- 外注化
- VIP交渉
- 直営店直送
中級者以上の方ならまだしも、BUYMAに取り組み始めてまもない方がこれらを実践されているのには、正直驚きでした。
BUYMAといえば、私の中で「無在庫でローリスク」で始められる。
それが最大の魅力だと思っていました。ビジネスにおいて初期投資いらずなんて、滅多にありませんからね!
私自身、最初にかかった費用は梱包資材の調達費用で、1万-2万程度でした。外注さんを雇えば、当たり前ですがそれだけランニングコストがかかります。
それに、VIP交渉は営業職を経験されている方はわかると思いますが、まず買付先との関係を構築してから信頼関係の中で交渉に及んでいくというのが一般的です。
これまでであれば、中級者になってから手をつけそうな外注化やVIP交渉などの動きがなぜ今活発になっているのかということについて考察してみました。
1. BUYMA内での競争の激
エニグモ社が一部上場、副業を許可する企業の増加、さらにコロナ禍による金銭面の不安と副業をはじめる条件が揃っている昨今。副業という言葉が一般的になってきて参入者が一段と増えていることが挙げられます。
市場が激化しているため、今までなら通常のオンライン買付で利益が取れたものが、どんどん薄利になってしまう。(10年ぐらい前に牛丼チェーン店の価格競争が激化し、290円,280円と10円刻みで戦っていましたよね。それを思い出すとわかりやすいかもしれません)
そのため、外注化して出品量を増やし、VIPコードや直営店直送の手法で仕入れ値を下げることで、売上が立ちやすい条件を作り上げようとしている傾向がみられます。
2. 薄利多売からの脱却により、高値売りがフォーカスされていること
少し前は、イギリスのファストファッションブランド「ASOS」を取り扱うことを教えるコンサルの方が多かったと聞きます。デザイン性のあるマタニティ服が充実しているので、個人的に「ASOS」の商品を購入したことがありますが、ASOSのウェブサイトから購入する商品の単価はH&Mと近く、5000円以内のものが比較的多いです。
もともと低単価で利益額としては非常に少ない。しかもコンサルの勧めによって参入者増のため巻き起こる価格競争。回転率重視のため業務量が多く、大変なわりにたいして稼げない。
それによって疲弊してしまったバイヤーの方々の次なる方向転換先が、高値売り。高額品の取り扱いが多い分、圧倒的に少ない受注数で大きな利益が稼げますから当然です。
外注して出品数を増やしたり、直営店直送をするためにどんどん海外パートナーを雇ったり、ローラー作戦で世界中の仕入先にVIP交渉を持ちかけること自体、このビジネスをより円滑に進めるための手段ですので、悪いことだとは全く思わないのですが、ただ忘れてはいけないことが一つあります。
それは、ご自身のパーソナルショッパーとしてのスキルをつけることです。特に商品を販売するための要となる『リサーチ力』これは必須です。
スポーツで例えるならば、筋トレです。試合で良いパフォーマンスをするには、筋力をつけて体のコンディションを作っていくことはかかせませんよね。
基礎がなければ、売れるものも売れません。いくら外注化やVIP交渉に成功したところで受注が入らなければ意味がありません。経験上、出品外注が増えると、数をこなすことにばかり目がいき、本当にそれが売れる商品なのかというリサーチがおざなりになりがちです。
リサーチのスキルを身につけてからであれば、その問題はある程度解消することができます。
- 外注化をすれば売れる
- VIPコードが取得できれば売れる
- 直営店直送の仕組みづくりができれば売れる
という訳ではありません。この物販ビジネスを成功させるには戦略を立てるための思考力や先を見通す力、問題解決力などといった、自分でビジネスを切り開く力が必要になってきます。そのために自分のスキルを磨くことは欠かせません。
9月に入り、これから12月にかけてBUYMAは最盛期の盛り上がりを見せます。今は売れていなかったとしても、今から本気で取り組めば12月には最高の結果が出すことが可能です。
やるべきことを見失わず、基礎固めをしっかりし、コツコツと準備を重ねていきたいですね!